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TOP > TMコラム > 第5回 インソーシングへの目覚め その1 空洞化したコミュニティを再生するために

建築家高橋馨一級建築士によるコラム「TMコラム」

Vol.5 インソーシングへの目覚め

空洞化したコミュニティを再生するために

神戸の震災の時、御近所同士の日々の交流がいかに大切であるかを再認識した人も多いと思います。
御近所の家族構成や暮らしぶりをお互い知っていることが、都市防災上からも必要であるということです。
周囲の人と付き合うことなく、個人本位で生活できるコミュニティには限界があります。街そのものの安全性、社会的ルール、マナー、エチケット等の質を上げるためには、コミュニティの新たな関係性を高める工夫が必要です。
そこで全国各地で様々な試みが始まっています。

  • 御近所同士のあいさつ運動
  • NPOによる自警団の活動・街づくり活動
  • 各種ボランティア活動

行政へアウトソーシングしてしまったものの一部を、インソーシングする新たな取り組みが始まりつつあります。一方、国全体の大きな流れとして、「地方分権」「小さな政府」「規制緩和」「教育特区制度」等、地域の特性に応じた自由で活力ある社会の再生を私達の身近なコミュニティから考え直すことが必要となっています。

空虚な暮らしを埋め合わすために

生活面においても、アウトソーシングしきった後に生まれた時間を、私達は持て余しているのではないか。
手間を最大限に省いた食事で空腹を解消することに慣れたかに見えた現代人が、今夢中になっていることと言えば、「手作り」「こだわり」「自分で作る有機野菜」等々、アウトソーシングにより生まれた時間を、あえて「自分のこだわり」を満足させることに時間をかけて、それを楽しんでいる。お料理教室仲間の食事会があるので、留守の間子供達にインスタント食品を用意する、笑い話のような事が起こったりしています。
バレンタイン・デイともなると、本命の相手には手作りのチョコレートやクッキーをプレゼントしたり(もっとも味は有名店にはかなわないが)、おやじが定年後手打ちそばを習ったりと、心の空洞を充足させることへのニーズはますます高まってきています。
他にも“ワンボックスカーによるキャンプブーム”“スローライフ”“ガーデニングブーム”“夫は料理上手”等、仕事のタイムテーブルと余暇のタイムテーブルを、うまく使い分けるライフスタイルが定着しつつあります。

これからの街づくり、家づくりにおいては、このようなインソーシングを可能にする様々な舞台、空間、仕組みが備わっていることが必要不可欠となります。

 

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