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建築家高橋馨一級建築士によるコラム「TMコラム」

Vol.8 美しい街の構成要素

自然の力

大多数の日本人が持つ原風景の1つに、故郷に点在する小さな神社お寺があります。子供の頃の最も思い出の深い遊び場の1つであり、都会へ移住した若者が里帰りした時に、変わることのない風景として存在しつづける神社仏閣と、それらを取り囲む杜の風景を久々に目にした時、心暖まる思い出がよみがえってきます。
つまり、子供の頃の遊び場大木は原風景の大きな構成要素となっています。

街づくりにおいても、大木は大切な景観要素です。大木には自然の力が宿ります。大阪御堂筋の銀杏並木や原宿青山通りのケヤキ並木を伐採することに、賛同する人はいません。並木沿いの建物は建て替わっても、銀杏、ケヤキをなくすことはできません。日本人は自然の力、大地の力に対し跪きます。神社の杜屋久杉の自然に、畏敬の念を持ちます。
自然の力を得た大木は、街全体の大きな財産になります。

シンボルツリー


パークスケア富雄みなみ丘
TOM-Research作品集より

新しく街をつくる場合、シンボルツリーは重要です。新しい街に不足するのは、自然の力です。街のシンボルツリーは、大きければ大きいほど印象的な景観となります。街開き間もない新しい街においても、シンボルツリーによって、絵になる風景が実現します。

既存樹

新たな街をつくる場合、現状の緑をいかに残すかは大きなテーマとなります。土地の利用効率だけを考えるのであれば、伐採した方が経済ベースでは有利です。しかし、美しい街には美しい哲学が必要です。

写真は、当社設計の街づくりにおける公園計画の一例です。特筆すべきは、公園に残した3本の楠の木です。行政からは公園内に既存樹を残すことに大反対。特に公園課から「伐採して下さい。管理上このような公園を計画されては困ります。」との行政指導もありました。クライアントの心強いバックアップもあり、粘り強い再三の交渉の結果、最終的には行政の理解も得られました。


既存樹のある公園
TOM-Research作品集より

当初の計画段階から計画地内の既存樹調査を行ない、この3本の楠の木の位置に公園を計画しました。今公園内に残った3本の既存樹を見ると、植樹では決して感じることのできない生命力自然の力を感じることができます。

 

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